江戸川区子ども未来館での活動(2)

廣田穣会員が、7月29日(水)の午後2時から3時半まで、江戸川区子ども未来館で「酸性、アルカリ性って何だろう」というタイトルで、3~6年生の児童15人に実験授業を行いました。広報担当理事が、取材と称して参加したので、少し詳しく報告します。

江戸川区子ども未来館の二階にある「コース室1」は小学校や中学校にある理科実験室のような作りで、各種の設備,器具がそろっています。今回は、ここで化学の実験です。まずは廣田先生の紹介とごあいさつ。そののち、スライドを使って説明です。

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まずは水とは?水溶液とは?
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各テーブルの上には、実験器具がそろっています。
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「酸性」とか「アルカリ性」というのは、水に何かが溶けていて、その溶けたものの種類によって生まれる性質です。それでは、どうやってそのことを知るのでしょうか。そう、有名な「リトマス試験紙」ですね。小学校か中学校の時に「青→赤、酸性」「赤→青 アルカリ」と覚えました。

まず手始めに、テーブルに置かれた箱の中に用意された2色のリトマス試験紙で、ポリ瓶に入った各種の水溶液をチェック!!リトマス試験紙をピンセットでつまんで、ン、そこの液まで届かないぞ、、。

リトマス試験紙はどうやって作るのでしょうか?何やら薬品をシャーレに入れて、蒸留水を注いで、ろ紙にしみこませると、、。
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青いリトマス試験紙ができました。今度は塩酸を加えて酸性に変えるとピンク色に。これもろ紙にしみこませました。なるほど、これで2種類の試験紙ができました。粉はリトマスゴケから抽出したものだとか(今は人工的に合成しているようですが)。

少し難しい説明が、、、。pH(ペーハー、あるいはピーエッチ)というのは酸性、アルカリ性を示す数値です。1、2,3という数字は実は10倍になっているといます。酸性でもアルカリ性でもない値は7で中性といい、1から7までが酸性、7から14までがアルカリ性といいます。ちょっと難しい。
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リトマス試験紙よりも、もう少し、このpHの段階がわかるものがあります。万能pH試験紙です。これは、いくつかの指示薬を混ぜてろ紙にしみこませたものだそうです。
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複数の指示薬を使って、食用酢のpHを調べてみましょう。
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身近な野菜や果物の色素を使うと、万能指示薬ができます。ここではムラサキキャベツのジュースを、食用酢や、食塩水、炭酸ナトリウム水溶液、薄い水酸化ナトリウム駅に入れて色の変化を見てみましょう(これ以外にテーブルによってはブルーベリーのジュースなど)。
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見事に色の変化が、、。左から右へ、酸性、、中性、、アルカリ性の水溶液を並べています。

現在ではpHメーターで直接pHの値を読み取れます。誰か前へ出て、、。やってもらいました。
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最後に時間の関係で省いてしまったけれど、面白いマジック。ある溶液を激しく振って酸素と混ぜ合わせると、信号機のように黄、赤、緑色に変わり、時間がたつと反対方向に戻ります。
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この溶液の作り方(江戸川区子ども未来館の谷川さんより教えてもらったレシピ)

用意するもの
〇液体を入れる容器(フラスコ+ゴム栓、ペットボトルなど密栓できる容器)
〇ぶどう糖(グルコース)、水酸化ナトリウム、インジゴ・カルミン(染料の一種)

作り方
1.400mlの水にぶどう糖4.8g、水酸化ナトリウム8gを溶かします。これにインジゴ・カルミンを少量(耳かき半分程度)を加えます。(この時の液の色は黄色です)

2.1.の液をフラスコやペットボトルに入れてしっかり蓋をします。その後振りまぜると、最初の黄色から赤色になり、さらに激しく振ると緑色になります。また、この液をしばらく放置すると、緑色→赤色→黄色へと戻ります。この反応は繰り返し行うことができ、かつその反応液の色にちなんで「交通信号反応」とも呼ばれています。

※この反応は数時間経つと色変化が起こらなくなります。 色変化しにくくなった場合はインジゴ・カルミンを少量加えたり、容器の蓋をあけて空気を入れ替えると持ちがよくなります。色の変化は、空気中の酸素によるインジゴ・カルミンの酸化とブドウ糖による還元によって起こります。

最後に、廣田先生、ありがとうございました。
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