2026年3月4日に当会の進藤哲央会員が東村山市立東村山第三中学校にて、3年生の理科授業の最終回を利用して、放射線に関する授業を行いました。この日は、学校側に3年生の時間割を調整していただき、3年生の全4クラスに対して、それぞれ50分ずつの授業を2〜5限に実験室で行いました。まずは、この世界の物質の成り立ちと、放射線とは何か(特に、α線、β線、γ線の正体と、それぞれの性質の違い)についての簡単な講義を20分程度で行いました。放射線は特別なもののように思われていますが、実は地球上の岩石や大気中の物質からある程度の量の放射線は常に出ており、私たちはその中で暮らしているのです。
放射線は目に見えませんが、霧箱という道具を使うと目で見ることができます。霧箱とは、アルファ線、ベータ線、ガンマ線等の痕跡を見ることができる道具です。容器内をエタノールの気体で充満させます。容器の上の方を温め、容器の下の方を冷却すると、容器の底のほうのエタノール蒸気が過飽和状態になります。この状態のエタノールは霧になりやすく、そこを放射線が通過する際に空気分子がイオン化し、そのイオンを核として霧が発生します。この、飛行機雲のように発生した霧の白い筋が放射線の痕跡として観測されます。
説明の後に実際に霧箱を用いて自然放射線の様子を20分程度観察してもらいました。観察後、どんな形の飛跡がどの放射線の痕跡であるかについて説明し、最後の10分間はマントルや天然鉱石の試料から出てくる放射線の様子を自由に観察してもらいました。授業終了のチャイムがなってもしばらく熱心に眺めている生徒たちもいました。
生徒たちは、自然放射線が思ったよりもたくさん見えることに驚いたり、微弱とはいえマントルや天然鉱石などの放射線源を霧箱にいれることで見られる派手な飛跡の様子を楽しんだりしていました。今回の授業が放射線についての正しい理解につながればいいと思っています。
以上








Views Today : 53