千葉市立あやめ台小学校での活動

和田勝会員が、地元の千葉市立あやめ台小学校で、夏休み前の2日間7月12日と13日を使って特別授業の枠をもうけてもらい、5年生2クラスと6年生1クラスの児童に対して、「生きものは細胞からできている」というタイトルで実験授業を行いました。2時限続き、途中休みなしの90分で行いました。ともかく、おもしろいな、理科って楽しいなと、感じてもらえるような授業を目指しました。

虫メガネ、実体顕微鏡、光学顕微鏡を用意してもらい、ゾウリムシを、肉眼、虫メガネ、実体顕微鏡で観察し、最後に顕微鏡で観察しました。肉眼では点にしか見えないゾウリムシが、虫メガネでは細長いものが動いているとわかり、実態顕微鏡では、もう少し大きく見えて活発に動いているのがわかります。

顕微鏡の操作法の説明を行い、持参したプレパラートを使って操作に慣れてもらい、ホールスライドガラスにメチルセルローズ溶液をたらし、そこへゾウリムシの入った水を一滴たらして観察しました。ゾウリムシがどのように動くか観察するよう促し、回転して動いていることを確認してもらいました。どうして回転して前に進むかを考えてもらい、最後に繊毛で泳ぐことを説明しました。繊毛というとなじみがないかもしれないが、ヒトにも気管上皮に繊毛があることを述べ、この繊毛の働きで、痰を出して吸い込んだ異物を輩出しいるのだと説明しました。

その後、多細胞生物の植物の例として、タマネギ鱗茎葉の表皮細胞をそのままと酢酸カーミンで染色したものを観察してもらいました。先の細いピンセットがなく、太いものを使ったので、表皮だけを切り出すのが難しく、厚い切片がが多かったのですが、周辺の薄いところを探してもらい観察してもらいました。染色により1つ1つの細胞に核がきれいに見えました。

動物細胞の例として。自分の頬の内側の表皮細胞を綿棒でこすり取り、染色して観察しましたが、すべての人がうまく観察することはできませんでした。綿棒によるこすり取りが十分でなかったためだと思われます。

最後に、植物細胞と動物細胞の違いを説明し、細胞は細胞分裂により数を増やし、成長することを強調しました。

児童はみな熱心で、反応も良かったと思います。後で感想文をいただきましたが、こんな文章が図とともに書かれていました。3つだけを載せておきます。(いずれも原文のまま)

「和田先生に顕微鏡の使い方を教わって、ゾウリムシとたまねぎのうすい皮、自分の細胞を見て、理科の楽しさをしりました。細胞がはっきりと良く見えて『こんな細胞があるんだぁ』と思いました。液であかくそめると皮はバッタのたまごみたいな形をしていて一つ一つに核がありました。和田先生に理科の実験をおそわったのでこれから楽しい理科にしていきます。」(5年生)

「和田先生きのうは分かりやすい理科の授業をしてくれてありがとうございました。私は動物や虫すべての生き物が触れなくて大丈夫かなととても心配でしたけれどじゅ業が始まり和田先生が優しく丁ねいに説明してくれて『あぁこうやってやるんだ。私でもできるかも。』という気持ちになれて不安な気持ちがどこかに行ってしまいました。私は理科はあまり好きではなかったけれど和田先生のおかげで理科がもっと好きになれました。」(5年生)

「理科授業を行っていただきありがとうございました。ふだんはできないとても貴重な体験なのでとても楽しかったです。ゾウリムシを見たりたまねぎの細胞を見たりすることができてとても興味深かったです。残念ながら自分の細胞を見ることはできませんでしたが、また機会があれば挑戦したいと思います。前から理科は好きでしたが、この授業で、もっと好きになれました。ありがとうございました。」(6年生)

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