八王子中学科学コンクール発表会での活動に参加しませんか?

SSISSは、八王子市立中学校PTA連合会が牽引してきた八王子市中学校科学コンクールにこれまでずっと協力をしてきました。

ポスターのイメージイラストは、八王子中学校生徒から募集して最優秀賞に選ばれた作品です。

このコンクールでは、市内の生徒が夏休みを中心におこなった理科の自由研究のレポートを、各中学校で審査・選考し、さらにブロックでの審査を経て全市からの候補の最終審査が行われ、最優秀賞1点、優秀賞1点、奨励賞8点が選ばれます。

今回は11回目ですが、この間にSSISSの関与の仕方はいろいろと変遷してきました。以前は、各学校から選ばれた作品を全部(といっても物理、化学、生物の分野ごとにですが)を見て、そこから優秀な作品を選ぶ二次選考の過程にも関与していましたが、現在では協賛団体として名を連ね、最終的に奨励賞として選ばれた作品がポスター形式で発表されるので、そこからSSISS賞2点を選ぶことになっています。

前置きが長くなりましたが、SSISSの会員の方に呼びかけます。以下の要領で開かれるコンクール発表会に参加して、奨励賞として選ばれた研究のポスター発表を聞き、質疑応答、また助言をして、そこからSSISS賞にふさわしい作品を2点、選考する過程に参加されませんか。

事業名:第11回八王子市立中学校科学コンクール発表会
主 催:八王子市教育委員会、八王子市立中学校PTA連合会
共 催:東京工業高等専門学校、オリンパス株式会社、SSISS
日 時:2019年12月7日(土)開始時刻はお昼ごろのはず
場 所: 東京工業高等専門学校
    八王子市 椚田町1220-2
    京王高尾線狭間駅(準特急停車)から徒歩5 分


ポスター発表、選考作業の後、優秀賞、最優秀賞の口頭発表が行われ、そのあとで、各賞の発表と表彰式が行われます。口頭発表についても、質疑応答に参加することができます。

このポスター発表会での選考には、理事を中心にこれまで参加してきた会員が今年度も参加しますので、初めての方でも気軽に参加して、ポスター発表に対して演者に質問したり、改良点を指摘したりしていただけると思います。中学校での理科教育の実情あるいは成果を垣間見ることもできますし、八王子市の理科教育への取り組みの一端を知ることもできる機会だと思います。八王子近隣の方だけとは言わず、多くの会員の方の参加をお持ちしています。なお、活動の一端として交通費だけはSSISSから補助できます。

参加希望の方は、11月末日までに下記の広報担当幹事和田勝まで、メールでお知らせください。
  riji_koho@ssiss.org

東京ガス四谷クラブでの活動

和田勝会員が、10月5日に東京ガス四谷クラブで「石川太郎先生に習ったことなどーその後の遺伝にまつわる話、遺伝子DNAへ」というタイトルで講演をしました。

以下は講演者のつぶやきです。

石川太郎先生というのは高校の時の生物の先生で、3年生の時に生物学を習いました。高校に入ったときは、中学校の時に古本屋で買って読んだ、ガモフ全集の中の「1,2,3、、、無限大」や「不思議の国のトムキンス」が面白かったので、物理学をやりたいと漠然と思っていました。でも、2年生の時の物理についていけず、3年生で習った生物の方を面白いと思いました。今でも黒板に先生が描いたパネットの方形を使って、メンデルの法則の説明を受けたのを覚えています。

というわけで、このことを枕に、高校のミニ同期会で、上のような講演をしました。理系の人ばかりではないので、なるべく難しくないようにと考えて、ヨーロッパのロイヤルファミリーの血友病からロシア革命のときに命を落としてロマノフ王朝最後のニコライ2世一家の話、そこから血友病の遺伝と、伴性遺伝、さらに第8因子のタンパク質の欠陥の話などをしました。ちょっと盛沢山にしすぎて、がん化の遺伝的背景や老化と遺伝子の関係にも触れました。

後で感想を聞くと、チンプンカンプンだったとか、難しかったという意見が多くてショックでした。 後でメールでもらった感想の中に、「タンパク質は身体を構成する重要な物質程度しか理解していなかったので、アミノ酸の並び方によって違っていることは初めて知りました。 」というのがありました。

そこで思い至りました。こちらは当然のこととして、タンパク質というのは集合名詞で、その中に多種多様な種類の個々のタンパク質があり、それぞれはアミノ酸の配列が違い、それぞれに名前のついている、というように考えているけれど、すべての人が必ずしもそうではないのだということです。

それで思い出したことは、昔、大学1、2年生に生物学の講義をしていた時に、ステロイドホルモンとテストステロンを同列に考えて混乱したという感想を聞いたことでした。集合名詞と個々のものに名付けられた名詞という階層構造がぴんと来なかったようです。

これって、野菜という名詞とキャベツやキュウリという名詞の違いを分かっていれば、当然のことのように思えるけれど、必ずしもそのように普遍化できないようです。

これからは、上記のことを踏まえて、より分かりやすく科学知識、リテラシーの普及に努めなけらばと反省したのでした。