「活動記録」カテゴリーアーカイブ

私立聖徳学園小学校での活動

大井みさほ会員が、2月19日の午後、私立聖徳学園小学校で、「光とは何か」というテーマで、講義、演示実験、実験を含む特別授業を行いました。参加した児童は、5,6年生の理科希望者28名、理科教員が2名でした。この理化特別授業は、1年おきに実施してきていますが、毎回、少しずつ、内容は変わってきています。

先方の依頼により、レーザーについての話を長くしました。また、光が水中に入るときの屈折の説明を詳しくしました。

実験台にレーザーポインターと水槽を用意し、レーザー光を使って水槽内の水の中を通る光路および、反射、屈折の観察と実験を行ないました。

レーザー光が、透明なアクリル棒中を全反射して進む様子を演示実験で見せ、光ファイバーの中を通る様子も示しました。

回折格子片を配り、各自が工作用紙で簡易分光器をつくり、蛍光灯のスペクトルの観察を行いました。初めからやると時間がかかるので、工作用紙にはあらかじめ図面を描いておいてもらい、それを配布しました。2人の理科教員が実験を手伝ってくれたので、比較的スムースに工作することができました。

実験終了後に、学習したことのまとめを各児童に書いてもらって回収し、後から送ってくるとのこと、どんなことが書かれているか、楽しみです。

熱海ホテルニューアカオでの活動

和田勝会員が、熱海のホテルニューアカオで開催された東京ゴム薬品商同業会総会の後に、総会参加者向けに行われた講演会で、「ウグイスのお尻を追いかけて -マッチョであるのも結構、大変ー」というタイトルで、多数のスライドを使って講演しました。参加者は同会理事長をはじめ25名でした。

わかりやすく、なおかつおもしろく話してほしいと依頼されたので、40年、鳥の内分泌学の研究を行ってきたと自己紹介をした後、日本画に描かれた鳥の絵を示して、鳥の骨格から見て、脚の描き方はこれではおかしいので、とても気になります、というところから話を始めました。
上の左の絵、脚の描き方が気になります。鳥の骨格は次の図のようになっています。
この鳥の場合、大腿骨と膝は腹部の羽毛の中に隠れています。したがって、勝手に手を入れて直した右の図のように、かかとにあたる部分が後ろ側にあって、そこから跗蹠骨が前に伸びているはずです。ちなみに跗蹠骨はヒトの中足骨にあたり、ヒトでは複数あるけれど鳥類では融合して一本です。つまり、トリはつま先立ちで歩いているのです。でもこんな話から始めたら、わかりやすく、おもしろく、ではなくて、理屈っぽいって印象を与えたかも。

ちょうど当日は2月14日のバレンタインデーでした。この日がなんでチョコレートを贈る日になったかはともかく、昔から植物が芽吹き、鳥が囀り始める日とバレンタインの殉教と結びついて人々が祝うようになりました。冬至からほぼ2か月、日の長さが長くなったと感じ始めるころなのです。でもって生物季節の一つである、ウグイスの初鳴き日がちょうどこのころにあたります(地域によって異なりますが九州ではそうです。東京ではもう少し遅いかも)。

これをきっかけに、ウグイスの紹介。日本人は誰でも知っている鳥ですが、意外と研究されていないのです。それでウズラで培った知識や技術で、ウグイスの繁殖生理学の解明に乗り出したのです(ちょっと大げさ)。

ウグイスを使った研究成果のお話に入る前に、鳥についての一般的なこと、体を軽くして飛ぶためにどのような進化をしたのかと、繁殖の内分泌学のお話をしました(この辺りはこちらのページを見てね、まだ未完成だけど)。

野生の鳥であるウグイスの研究をしようとすると、捕獲しなければなりません。捕獲するためには環境省が発行する鳥獣捕獲許可証が必要です。許可証を取得するためには、委託を受けた山科鳥類研究所が行っている講習会に参加して、見極めテストに合格する必要があります。実習は新潟県福島潟にある観測ステーションで行われるので、何とかスケジュールを調整して参加しました。泊まり込みです。こうして捕獲許可証を取得してバンダーに一応なって、金属製の番号の入った足環をつけられるようになりました。プラスチック製の色足輪も購入しました。

ウグイスの紹介をした時に話したことですが、古くからおこなわれていたウグイスの飼養は、江戸時代にはとくに盛んになり、鳴き合わせが行われました。早く鳴き始めさせるために、蝋燭で昼の長さを長くする「夜飼い」が行われていました。そこで、霞ヶ浦で捕獲したウグイスを使って、夜飼いを行ってみました。
短日(8L16D)から長日(16L8D)に移して7日目になると囀り始め、血中テストステロン濃度も10倍近くに跳ね上がっていました。

さて、ここからがフィールドでの研究です。繁殖期になるべく多数のウグイスを捕獲しなければならないので、場所の選定が重要です。いろいろと情報を聞いて、東京大学付属秩父演習林をフィールドとすることに決めました。講義の合間を縫って、勤務地の千葉県市川市から、器材と学生を乗せた車を駆って、関越自動車道を花園インターまで走り、国道140号を西へ、秩父市を抜けて川俣にある東大の自炊宿舎まで走ります。2泊3日の日程で、これをほぼ毎週繰り返しました。

鳥類では多くの種に羽装の性的二型が見られますが、ウグイスの場合は羽装は雌雄で同じです。違いは体重で、オスはメスのほぼ二倍の体重があります。
演習林栃本地区の入川の沿って進んだ矢竹沢近辺での観察によると、オスは縄張りを構えて3月末から8月末まで囀り続け、複数のメスを縄張りに誘い、営巣、産卵、子育てをすべてメスに任せている一雄多雌の繁殖連略を取っていることが明らかになりました。

ここからはカスミ網を使った捕獲です。カスミ網を張って、録音した他個体の囀りを網の近くで再生すると、縄張り保有オスは興奮して盛んに囀り、場合によってはカスミ網に突進してかかってしまいます。かかったら網から外し、翼静脈を穿刺して、出血した静脈血をヘマトクリット管で吸い取ります。採決した後、ウイスの体重、翼長、跗蹠長を測定し、話してやります。たいてい、ウグイスはすぐに自分の縄張りに戻ります。ヘマトクリット管は宿舎に帰った後、遠心して上澄みをハミルトン注射器で吸い出して遠心チューブにとりわけ、研究室に持ち帰ってラジオイムノアッセイ法でテストステロンとコルチコステロンを測定します。

囀りを聞かせ始めてから30分の間(網にかかった場合はそれまでの間)に、囀りを聞かせ始めてから(プレイバック法)何分で囀り返したか、囀りと谷渡りの数は何回だったか数えます。結果の一部は以下の通りです。このグラフはさえずりの結果です。

雄性ホルモンであるテストステロンの血中濃度は、この間ずっと高いままでした。

詳しい結果は、小生の自前のページの研究タブー>ウグイスの項の原著論文をご覧ください。

これらの結果は、一雄一雌の繁殖戦略をとる鳴禽類の結果とは異なっています。一雄一雌の種では、メスが産卵し抱卵に入るころになると、オスは囀りを止め、餌を運んで子育てに参加します。これに対してウグイスは、マッチョをずっと維持するんですね。

ここまではプレイバック法で捕獲したので、縄張り保有オスだけを捕獲してデータを得ている可能性が高いので、プレイバックせずにカスミ網にかかるのを待って、うまく網にかかった個体から採血することにしました(パッシブネッティング)。縄張り保有オスかそうでないあぶれオス(フローター)かを確認するために、対象場所を狭めて、そこに縄張りを構えているオスを確定して、捕獲することにします。しかしこれは、言うは易しでも行うは難しです。ともかく時間がかかるのです。

こうして、なわばりを確定して精査すると、なわばり保有オスとあぶれオスの間で、体重、跗蹠長などの体格、血中テストステロンとコルチコステロンに差がありませんでした。今これを書いていて気が付いたのですが、この結果は論文にしてませんでした。ネガティブデータだから書きにくかったと感じたのでしょう(当時は)。でも、おもしろい結果が出ているので、今書いていて、論文にしておいた方がいいと感じました。たとえば捕獲法の違いによって、血中テストステロン濃度が異なります。
血中コルチコステロン濃度の方があまり差がみられません。ところがオスとメスでは、血中コルチコステロン濃度がかなり異なります。

さらに、適当なプライマーを決定して、マイクロサテライト法で親子判定をしました。
その結果、あぶれオスも子供を残している可能性が示唆されました。この結果は詰めが甘いのですが、可能性はかなり高いと思っています。

ウグイスは、どうしてこのような繁殖戦略をとっているのでしょうか。子孫をなるべく残すためには、オスから見たら

1)つがいを維持してメスをガードし、育雛にも参加して確実に雛を育てる
2)なるべく多くのメスを獲得し、多くの雛を残す努力をする

の二つの戦略があります。笹薮に適応したウグイスは、競争者がいないのでその豊富な資源を独占することができたのですが、ヘビなどによる高い捕食圧、カッコーによる托卵などのために、繁殖の失敗が多くみられるようです。したがって、2の戦略を取った方が有利だったのでしょう。そのために内分泌機構も、この繁殖戦略を支えるように進化したと考えられます。

生物の基本原則である進化は、身体的な特徴である形質だけでなく、繁殖戦略にも当てはまり、環境に適応してそれぞれの繁殖戦略が進化しているが、それを可能にしているのがホルモンによる生理学的な機構であることを強調しました。

講演が終わった後、鳥全般のものも含めて、たくさんの質問を受けました。

高尾山学園での活動(6)

奥田治之会員が、2月13日の午後、八王子市立高尾山学園で、「日時計の話」というテーマで実験授業を行いました。参加した児童・生徒は4名、教員が3名でした。

初めに、日時計の原理(下記参照)を簡単に説明し、大昔から、季節の移り変わりや時間の変化を知るために利用されてきたこと、また、古今東西の様々な日時計の写真を見せて紹介しました。
  ロンドンKew Palace
  http://www.canadaclockmuseum.ca より
  スペイン・セビリア地方のMudejar門のもの  日大文理学部世田谷キャンパス内
http://www004.upp.so-net.ne.jp/s_honma/takaralarge28.htmより

日本の主な日時がある地図

そして、原理を理解すれば、だれでも、簡単に日時計が作れることを説明したのち、紙細工の日時計の型紙を渡して、生徒自ら作ってもらいました。

棒を立てれば影ができ、この影は太陽の動きに従って移動するので、そこから時刻を推定することができます。子供の頃、よくやりましたね。でもそれでは正確ではありません。上の写真にあるように、建てた棒(三角形ですが)の角度がキモです(ロンドンと世田谷の違)。キモは棒の傾きです。この角度はその地方の緯度になります。今回使った型紙には、これらの点を解決して、印刷してあります。

日時計のつくり方のページ(キャノンサイエンスラボ・キッズ)

幸い、当日は天気が良かったので、出来上がった日時計を使ってちゃんと時刻が読み取れることを体験してもらいました。簡単な道具でありながら、かなり正確な時刻が読み取れることにみんな感心していました。

このような観察をしながら、日時計を正しく使うためには、軸を真北に向けることが大切なこと、(地球の自転軸と、地磁気の軸がずれているため、磁石の示す北は正確でなく、東京付近では6度西に振れていること)、また、日本の標準時は東経135度(明石)が基準になっているので、経度が異なるときには、その補正をしなければならないこと(たとえば東京は明石から東へ5度離れているので、日時計の時刻から20分を引きます)、また、季節によって遅れ進みのあることなどを説明しました。

全体的に、原理をどこまで理解してもらったかは、よくわかりませんでしたが、ものづくりには熱心に取り組み、楽しんでもらえたと思いました。先生方にも、興味を持って聞いていただけたと思います。

日時計は、地球の自転と公転、緯度と経度などを深く学ぶ絶好のトピックだと思います。

日時計の原理の説明
英語版Wikipediaも詳しい

日時計の型紙制作ソフト(窓の杜)

八王子市立高尾山学園での活動(5)

和田勝会員が、1月30日の午後、八王子市立高尾山学園で、「細胞のお話」というテーマで実験授業を行いました。参加した児童・生徒は2名、教員が3名でした。

まず最初に、月探査船かぐやから撮影した、月平線の向こうを漆黒の宇宙空間をバックに青い地球が登ってくるJAXAとNHKが制作した動画を見せました。

続いてルイアームストロングが歌う「What a wonderful World」の動画を見せました。歌詞が英語なので、拙訳を印刷して渡しました。What a Wonderful World和訳2

この2つの動画を見ると、この広い宇宙空間に、生命体が存在するのは、太陽系第三惑星地球だけであることが強く印象付けられます。後者の動画では、多様な生物が地球上に生息している姿が生き生きと映し出されます。

その生き物ですが、大きなものは20mを越えるシロナガスクジラから小さなものは0.2mmのゾウリムシと、じつにバラエティーに富んでいます。
Blue whale size.svg
Wikipediaより

上の図では、ゾウリムシはヒトの足先の点にも満たない大きさです。大きな生物なら肉眼で見ることができますが、小さなゾウリムシは拡大する装置が必要です。それで、顕微鏡の登場です。

生徒は備え付けの顕微鏡を準備して、持参したゾウリムシをシャーレに配ります。ホールスライドグラスを使い、自由に観察してスケッチしてもらいました。

ゾウリムシといっても平たいわけではない。どんな形をしているのか、どのようにして泳ぐのかをじっくりと観察してもらいました。楽しんで観察していましたが、先生方の方が楽しんでいたかもしれません。回転しながら進む様子、何かにぶつかると反転して障害物を回避する動き、などとても興味深いものがあります。高倍率にして細胞の縁をよく見ると、繊毛がチラチラと動いているのが見えます。分裂をしようとしているゾウリムシを観察することができました。ラッキー。

下の動画は高校生物実験ですが参考に載せておきます(著作権は矢嶋正博さんにあります)。

これは単細胞生物、たった1個の細胞で何でもこなしてしまう。でも大きさは限られてしまいます。クジラの大きさの単細胞生物はいません。表面積と体積の比率が釣り合わなくなるからです。そのため、細胞1個の大きさはせいぜい0.02mmです。

でもって細胞は、細胞分裂によって数を増やし、役割分担をして体を構成するようになります。多細胞生物の誕生です。多細胞生物の例として、一番観察がしやすいタマネギの鱗茎葉の上皮細胞を薄く剥ぎ、酢酸カーミンで染色して観察してもらいました。

最後に、超音波によるヒトの発生の動画を見てもらいました。みんなは生まれる前、お母さんのお腹の中で、細胞の数を増やして大きくなって生まれてきたんだよ。すごいね!

八王子市立高尾山学園での活動(4)

廣田穣会員が、1月16日の午後、八王子市立高尾山学園で、「色のついたものと光を発するもの」というテーマで実験授業を行いました。参加した児童・生徒は4名、教員が3名でした。

事前の打ち合わせはメールで行い、20枚のスライドの原稿を学園側に送ってカラーコピーしてもらい、配布しました。当日は配布したコピーを見てもらいながら、スライドを映写して説明を行いました。

最初の30分ほどを使って、青い色の色紙、セロファン紙、青い液体のように青く見えるものと、青色LED、青色信号灯など、青い色を出すものを見せて、青色といっても、反射によるもの、透過によるもの、青い光を放射するものは、それぞれ異なる原理によって見えていることを理解してもらいました。

難しく言うと、光源色と物体色、さらに後者には表面色と透過色があるということです。

CCS株式会社光と色の話 第一部12回より

これを踏まえて、木の葉がなぜ緑色であるかを理解してもらい、補色の考えを紹介しました。

発光による色として、熱、紫外線、化学発光について説明をし、発光の例として炎色反応の実験を行いました。スチールウール上に、比較的多い量の金属塩を保持する新しい方法を採用することにより、強い炎色反応を得ることができました。

 

八王子市立高尾山学園での活動(3)

有山正孝会員が、12月12日の午後、八王子市立高尾山学園で、「テコの話」というテーマで実験授業を行いました。参加した児童・生徒は5名、教員が2名でした。

事前の11月27日に学校を訪問して、学園の担当者と面会して授業内容の打ち合わせ行い、利用できる備品を確認して、スムースに授業ができるように準備しました。

テコは小6で扱うので、今回受講する児童・生徒では未履修者と既履修者が混在してしまうのですが、この点にはこだわらずに、授業を進めることにしました。

最初に、日常生活の中で出会ったり、使われているテコの例として、バール、ペンチ、レンチを実際に使ってもらいました。次に、演示用大型テコによって、たった指1本で10kgの錘を持ち上げられることとを体感してもらいました。このような体験と演示によって、テコの効用を体感してもらいました。

次に、物干し用ハンガー、天秤棒で、バランスよくものを吊るすためには、吊るすものをどのように配置すればよいかを考えてもらいました。その上で、水平にして中央で支え、両腕が上下に自由に回転できるようにした棒を用い、テコの規則性を示しました。さらに、錘を吊るす代わりに、上から抑えることでそれを体感してもらいました。

今度は、細長い板を机に固定して、その先端に穴をあけてボルトを鉛直に取り付けます。次に真ん中にボルトが通る穴を開けた棒を用意し、ボルトに差し込みます。これで棒はボルトを回転軸として水平面で自由に回転することができます。棒の両側に等間隔で紐を結び付けておき、この紐にばね秤をひっかけて、生徒に同じ方向に引っ張ってもらいます。こうすると中心のボルトから等距離の場合、二人の力が同じなら棒はどちらにも回りません。片方が大きければそちらの方に回ります。ばね秤のメモリで力の大きさを読み取ることができます。
まとめとして、固定軸の周りに棒を回そうとする力が働くとき、力の大きさの大小で棒がどちらに回るかが決まり、力の大きさが同じなら、どちらにも回らないことを理解してもらうように努めました。

最後に、テコの規則性の応用の一つとして、上皿天秤で「重さ」(あえて質量という語は使わない)の測定を経験してもらい、また竿秤による計量の演示を行いました。

固定軸の回りを剛体が回転するときに、てこの原理が成り立ち、物の重さをはかることができるということを、はるか昔に先人が発見しました。この端緒となったのは、水平面の回転だったのかあるいは鉛直面での回転だったのか、想像が広がります。

板橋区立板橋第三中学校での活動

廣田穣会員が、11月30日の午後に、板橋区立板橋第三中学校で開催された板橋区立中学校理科部の研究授業に参加し、助言並びに講演を行いました。

研究授業は中学2年生に対するもので、内容は、「物質の成り立ち、化学変化」に対応するものでした。受講した生徒は37名、参加した教員は8名でした。

研究授業の終了後、授業に対する意見交換会に参加し、その席で、「分子の形と物質の性質・機能」というタイトルで講演を行いました。内容は

①化学を記述する化学式・化学反応式
②四面体炭素と分子の形および性質
③立体的な形と分子の認識

などについてです。

第9回八王子市科学コンクール発表会での活動

大井みさほ、野津憲治、廣田穣、町田武生、和田勝会員が、12月2日に八王子市学園都市センターで開催された、第9回八王子市科学コンクール研究発表会・表彰式に参加し、ポスター発表された奨励賞の中からSSIS賞の選考を行い、その後で行われた表彰式に参加しました。

今回で9回目になる科学コンクールは、これまで八王子市立中学校PTA連合会が行ってきたもので、SSISSはいろいろな形でここ4,5年、協力をしてきました。今年度の第9回からは、八王子市教育委員会が主催となり、中学校長会とPTA連合会が共催、オリンパス株式会社とSSISSが協賛という形で行われました。

さて当日は、最優秀賞と優秀賞がそれぞれ1名、奨励賞が10名の生徒に決まっていました。後で聞いたところによると、八王子市内の公立中学校からそれぞれの学校で選んだ160の作品を二次選考で40に絞り、そこから上記の12が選ばれたとのことでした。

共催の中学校長会、PTA連合会、協賛のオリンパス株式会社、SSISSは、ポスターセッションの間に10件の奨励賞のポスター発表を聞いて、各賞を選考するという作業を行いました。大井以下5名の会員は、1時間という短い発表時間の間に各ポスターを訪ね、発表者の説明を聞いて質疑応答を行い、最後の5分で5人集まって順位をつけました。このポスター発表会の様子がわかる写真は、撮影する暇がなかったので、ありません、残念。

こうして表彰式が始まりました。
ひな壇(と言えるかどうかはともかく)に主催者と共催、協賛団体の代表者が並びます。

最初に主催者を代表して、八王子市教育委員会委員長の安間さんから挨拶があり、続いてオリンパス株式会社の新井さんから挨拶がありました。新井さんは、オリンパス製品をどの程度知っているかと会場に質問を投げかけ、それとなく商品の宣伝をし、ポスターセッションを楽しんだと参加者にエールを送っていました。

続いて最優秀賞と優秀賞のプレゼンです。最優秀賞は「うちわの研究」で、松木中学校の五十嵐遥希さん、優秀賞は上柚木中学校の西村優一郎さんの「西村式気圧計の開発」でした。
どちらの講演も、普段の生活の中から見つけた疑問(うちわを買いに行って形の違いと風の起こり方について疑問に思ったこと、富士山に登って高山病になったこと)に端を発し、装置や方法など、いろいろ工夫をして実験を行っていったことが評価されているのだと思いました。

これで講演による発表とポスターによる発表の終了です。続いて表彰式が行われました。八王子市立中学校長会長より、最優秀賞と優秀賞の表彰状と記念品の授与が行われました。記念品はもちろんオリンパスの製品です。
続いて以下の10の奨励賞に対して、賞状と記念品が贈られました。

  • 「バナナの糖度と表面の関係及び糖度を早く上げるための研究」中川紗優梨(別所中)〇校長会賞
  • 「アオドウガネの生態研究」小堤彩楓、上杉真杉(由井中)
  • 「サラセニアの消化液の実験」馬場宣綱(川口中)
  • 「アリの大研究ーアリが好むものをとことん研究」藤原逢日香(長房中)〇オリンパス賞
  • 「TAKE1のピタゴラスイッチ」船橋稜悟(第六中)〇PTA賞
  • 「ペットボトルを使った表面張力の研究」坂本絢介(横川中)
  • 「慣性の法則についての研究」中山太洋(第一中)
  • 「雑草で紙を作る」五十嵐杏月子(浅川中)
  • 「葉と光と光合成」可児美優紀(ひよどり中)
  • 「摩擦力について考える」小野寺直美(館中)〇SSISS

この中から、オリンパス賞、SSISS賞、中学校長会賞、PTA連合会長賞の4つが選ばれました。SSISS賞は、「摩擦力について考える」を発表した館中学校の小野寺直美さんが選ばれ、SSISS大井みさほ理事長から賞状と副賞が贈られました。副賞は細矢治夫会員の著書であるブルーバックス「三角形の七不思議」です。もちろん著者のサイン入りです。

最後に全体の講評が由井中学校長からあり、無事、すべてのイベントは終了しました。最後の最後に、受賞者全員が舞台上に並んで記念撮影が行われました。みんなかしこまって、関係者、家族のカメラの放列からのフラッシュを受けていました。

八王子市立高尾山学園での活動(2)

細矢治夫会員が、11月21日の午後に、八王子市立高尾山学園で「折り紙多面体」というタイトルで、実験授業を行いました。参加者は児童・生徒5名と、教員の3名でした。

今回は高尾山学園での2回目の実験授業です。人数がそれほど多くないので、全員を一つのテーブルの周りに座らせることができました。

まず、裸眼立体視のプリントを与え、立体図形が3次元的に浮かび上がるように見えることを実感させました。何度かの試行錯誤で、全員が立体視に成功し、立体への興味を引きつけることができました。
 次に、正方形の折り紙2枚から「正八面体のスケルトン」を折り上げる方法を教えました。うまい、へたの差はあるけれど、20分ほどで全員が作ることに成功しました。

二つ目のターゲットとして取り上げた、2枚の長方形の折り紙から「正四面体」を折りあげることにも成功しました。折り方の習熟の早い子には、遅い子への手助けをしてもらい、子供らの間のコミュニケーション作りにも役立ったのではないかと思っています。

最後に、少し難しい作品作りを見せたり、折り紙の有用性も説明しました。

板橋区立赤塚第二中学校での活動

大井みさほ会員が、11月8日の午後に、岡村克也高島第一中学校校長からの依頼で、板橋区立赤塚第二中学校で開催された板橋区立中学校の一斉研究授業の理科部会に参加し、助言並びに講演を行いました。

研究授業の内容は、「電流の世界」の中の最初の「静電気の正体とその性質」で、生徒にプラスチックのひもを裂いて、クラゲ状に広げたのをつくらせ、静電気でそれが広がったり、手についたりする様子を観察させていました。
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/rensai/fushigi/f_20.htmlより

クラゲ作りで時間を多くとりすぎるようにも思えたましが、授業は黒板に書くことはせず、すべてパワーポイントなどによる映像を用いて時間を短縮し、わかりやすくする工夫をしていました。スクリーンに投影された文章を、生徒が書き写している時間は静寂さがしばし続き、授業方法の変り方に驚かされました。

実験時は、生徒4人ずつ机を90度回転させて向い合わせにすることで手際よく実験テーブルに変えて作業させていたのには感心しました。

授業参観者は教室にあふれるほどでした。その後に別室に移り、岡村校長の司会で授業をした鈴木浩二教諭から授業を振り返って反省等が話され、次に授業に関して参加者からの発言がありました。大井会員は授業に対してコメントし、その後、電磁気学の歴史について述べるとともに、自分の実験研究から電磁気に関係する部分につい簡単に紹介しました。

電磁気は毎日の生活に深く関係しているのですが、電磁気の学習をする機会は、高校で物理を履修しなければ中学までであるので、この時間を大切に使ってほしいと思いました。