「活動記録」カテゴリーアーカイブ

平成27年度(第11回)通常総会が無事終了しました

平成27年度(第11回)の通常総会が無事に終了しました。参加してくださった会員の方々、書面で参加くださった会員の方々にお礼申し上げます。

現理事の任期が、まだ5月31日までありますので、正式には6月1日から新しい体制で運営されますが、総会の第3号議題で承認された新しい理事を紹介しておきます。

理事 有山正孝(新任)
同  大井みさほ(再任)
同  野津憲治(新任)
同  廣田 穣(再任)
同  細矢治夫(新任)
同  町田武生(再任)
同  和田 勝(再任)
監事 奥田治之(新任)
同  西原 寛(再任)

そのほか、平成26年度の決算が承認され、平成27年度の予算が承認されました。27年度の予算では、10年たったSSISSの活動を総括して次につなげるために、記念の冊子を作成する予算が盛り込まれています。

また、SSISS立ち上げからこれまで、理事長としてこの組織を牽引してきてくださった大木道則理事長が勇退されることになったので、引き続き大所高所からSSISSの活動を見守っていただくよう、名誉理事長になっていただくことが報告されました。

世田谷区立桜丘中学校での活動

細矢治夫会員が3月17日に世田谷区立桜丘中学校で、中学1年生の4クラスの生徒に、数学の図形に関連した授業を行いました。

中学1年の図形の学習は、学習指導要領には「平面図形や空間図形についての観察,操作や実験などの活動を通して,図形に対する直観的な見方や考え方を深めるとともに,論理的に考察し表現する能力を培う。」とあります。

そこですでに専任教諭が授業の中で正多面体について説明したことを受けて、裸眼立体視(ステレオグラム)と折り紙細工を行いました。まず、5種の多面体の立体視ができるように用意した紙を生徒に配り、裸眼立体視のこつを教えたところ、過半数を超える生徒が成功しました。次に2枚の長方形から正四面体を、2枚の正方形から正八面体のスケルトンを折ってもらいました。これらもほとんどの生徒が完成させることができました。時間内に未完成だった生徒たちも、課外の時間に完成できるはずです。

生徒一人一人がこれらの作業により、多面体に対して興味をもち、理解を深めることができたと思います。

Fig3D4

http://diysome.web.fc2.com/icosahedron/ より

市川学園市川高等学校での活動

廣田穣、一丸節夫、和田勝、町田武生会員が、3月14日に市川学園市川高等学校で、1,2学年の生徒450名が参加した平成26年度年度末課題研究発表会に赴き、指導助言を行いました。

市川学園市川高等学校は今年度からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の二期目に入り、さまざまな取り組みを行っていますが、その一つの課題研究には力を入れていて、2年生の生徒全員約250名が行っています。

市川学園高等学校SSHのページ

今年度から個人研究へのシフトを促していて、課題数も増えています。毎年度7月に中間発表が行われ、物理、化学、生物、数学の分野で、これから進めようとする研究課題の中間発表が行われますが、SSISSではポスターによる中間発表でも会員が助言を行っています。

今回は年度末のまとめの発表で、口頭の発表が4題あり、運営指導委員やTAを務めた東京工業大学などの大学から参加された方々に交じって、SSISS会員も参加して口頭発表を聴きました。、その後で行われた116件のポスター発表では会員は分野に分かれて指導助言を行いました。

年ごとに研究内容も発表の仕方も向上し、順調に成果を挙げているように見えます。校外での発表会でも、県レベルではいくつもの賞を得ているので(上記の学校のページを参照してください)、さらなる内容の充実が期待さます。

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杉並区の教育委員会へ説明に

大井みさほ会員と町田武生会員が、2月20日に杉並区教育委員会済美教育センターに指導主事を訪ね、SSISSの活動について、説明を行ってきました。

杉並区教育委員会済美教育センター指導主事から、杉並区では来年度に区内の小中学校で科学教育に関する取り組みが行えるよう準備を進めており、SSISSを実績のある団体として学校に紹介したい、ついてはこれまでの活動等について聞きたいということで、渉外担当理事である両会員が、説明に赴きました。9時半から11時まで、我々の活動について詳しく説明を行いました。

中野区立第七中学校での活動

野津憲治会員が2月17日に中野区立第七中学校で、「なぜ日本には地震が多いか」というタイトルで、1年生3クラスにそれぞれ、授業を行いました。

地震は、地下深部の岩石が破壊され、そのため隣り合う二つの面(断層)が滑ってズレが生じるときに発生する揺らぎ(地震波)が、地表に伝わって地面が揺れる現象であることを、模型を使いながら説明しました。次いで、地下深部でのズレを引き起こす岩盤に加わる力を、プレートテクトニクスから説明し、日本列島はまさにプレートの沈み込み境界に位置しており、海溝型と内陸型の地震が多発することを、地球儀、大型地図、模型などを使い解説しました。
Quake_epicenters_1963-98

http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Quake_epicenters_1963-98.png#mediaviewer/File:Quake_epicenters_1963-98.png

聖徳学園小学校での活動

町田武生会員が、2月16日に成徳学園小学校で、特別研究授業の一つとして「人体のつくり」というタイトルで、理科選択児童5,6年生に授業を実施しました。

内容は、「体をつくる細胞-いのちは細胞にある-」として、からだをつくる細胞について概説したのち、細胞には、生涯を通じて分裂・増殖するものと、出生前に分裂・増殖を終えていて生涯生きているものがあり、前者には分裂回数に限界があり、テロメアがそれを規定していること、後者は生涯生きていく結果として酸化によって物理化学的な損傷を蓄積していくことを述べ、後者については脳神経の特異な活動の例として記憶に関わる海馬・大脳皮質側頭葉の部分の役割と最近の新知見を紹介しました。授業では普段は触れることのない考え方を示して、新たな探究の一助としてもらおうと試みました。

本来の授業内容よりも進んだ難しい内容でしたが、それなりに理解されたようだと感じました。http://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AAnimal_Cell.jpg

板橋区立板橋第三中学校での活動

大井みさほ会員が、2月5日に板橋第三中学校で開かれた中学校教育研究会の中で、「中学校理科実験での誤差の取り扱いについて」というタイトルで教育講演を行いました。

板橋区の中学校理科教員のほとんど全員が集まり、人数が多く時間の制約もあったので、A4版2ページのレジメを全員に配布し、誤差の種類、特に電流計と電圧計に対する注意、間接誤差、最小二乗法、ガウスの誤差曲線などの内容の講演を行いました(下のシマウマは講演とは直接関係がありません)。

igorowitsch / Pixabay

気仙沼市での活動

日江井榮二郎会員が、気仙沼市立小泉小学校で、1月23日に4年生には「はるかな星をめざ目指して」、5年生には「太陽は23歳」というタイトルで、授業を行いました。

「はるかな星をめざ目指して」では、人類は宇宙の向かってどのような活動をしてきたのか、またどのようなメッセージを送ってきたのか、パイオニア探査機搭載の銘盤の図柄を見せ、その図の意味を説明した。また、科学衛星の打ち上げとその成果の一部を動画を交えて話した。

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「太陽は23歳」では、自分の家から銀河系、宇宙まで順番に空間の広がりを見せ、太陽は銀河系の中心を23回回ったので23歳であり、地球大気圏外から観測すると、太陽は、青年のように活動的な現象を見せること、また、リムフレアー、それに伴う太陽風の動きの動画を見せて、太陽の活動が地球にも大きな影響を及ぼすことを話した。

沖縄県久米島での活動

日江井榮二郎会員が、1月9日(金)に沖縄県久米島町立球美中学校と久米島西中学校で、それぞれ「137億年の歴史、太陽の恩恵」というタイトルで、3年生の生徒に授業を行いました。

宇宙の歴史を話し、元素の周期表を見ながら、これらの元素がどこで創られたかと問うて、ガモフのビッグバン説の話をし、宇宙の中の銀河系、その中の太陽系を示し、銀河内で太陽が一回りをするのに一億年かかるので、誕生から46億年の太陽は23回、回ったことになると話した。また太陽の光と熱は中心で起こっている核融合反応のためで、その結果、さまざまな元素が生まれたのだと話した。

宮古島での活動

日江井榮二郎会員が、1月7日(水)に沖縄県宮古島市立久松小学校と下地小学校で、それぞれ「星への願い、星からの願い」というタイトルで4-6年生の児童に授業を行いました。

宇宙誕生から137億年、これを13.7mの紐に置き換え、ビッグバン、太陽の誕生、生命の誕生、恐竜の時代、ヒトの出現などがこの紐のどこで起こったかを印をつけて示し、時の流れと人が出現したのがいかに最近のことかを示した。また、星の世代交代と水素や酸素、炭素などの元素が生まれたこと、植物や動物を構成している元素も、結局は星が作ったものであり星の子で、星のようにみんなも輝いてほしい、と結んだ。

当日の様子が都毎日新聞と宮古新報に掲載されている。

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