「活動記録」カテゴリーアーカイブ

八王子中学校PTA連合との活動の相談

6月5日午後6時から9時まで、大井みさほ、有山正孝会員が、八王子中学校PTA連合会の方々および由井中学校校長と八王子プラザホテルで、今年度の活動について打ち合わせを行いました。

八王子中学校PTA連合とはこのところずっと協力関係を築いてきていて、今年も例年同様な支援活動をお行うことになりました。

1つ目はPTA連合が行う夏休みの理科自由研究のコンクールで、審査は10月22日に行われます。SSISSとしては、丁寧な審査を行うために、時間を増やすようにしてほしいことを要望しました。

表彰式は11月26日、八王子学園都市センターで行う予定になっています。

2つ目の各学校への支援活動については、現在1件の希望があることがわかりました。

狛江市教育委員会と打ち合わせ

6月9日午後1時から2時10分まで、大井みさほ、和田勝会員が狛江市教育委員会に出向き、坂本直毅指導主事と打ち合わせを行いました。

4月11日の打ちあわせ以降に、狛江市教育委員会は市内の各小・中学校へ調査票を送り、各校の希望を調査していたのがまとまったのを受けてのことです。合計85コマの希望が出ていました。予算の使い方から、具体的な実施応報など、細かい点を詰める話し合いが行われました。

実施希望日時の多くは9月以降でしたが、7月に1件あり、これは生物分野なので、和田会員が行い、その手順を記録して共有し、後に続く会員の参考にすることになりました。

霜田光一会員による演示実験とお話しの会

5月21日(土)、総会の終了後の3時から、霜田光一会員による演示実験とお話の会がおこなわれました。タイトルは「連成振動の実験-量子光学、自発的対象の破れー」というものでした。

霜田光一会員については別なページで紹介してあるのでそちらを参照してください。また、この日の講演のレジメもそのページに載せてあります。
20160521-05さて実験が始まりました。金属製のドアノブに鉛を入れて重くしたものを2つ、それぞれ同じ長さのV字型のバネで吊るして、バネの途中を輪ゴムで結んであります。
20160521-0620160521-07まず向かって右の銀色の重りを前後に振動さます。振幅が小さくなるにつれて、左の金色の重りが振動を始め、銀色の重りの振幅がなくなるころには金色の重りの振幅が最大になります。今度は金色の振幅が小さくなるにつれて、元の銀色の振幅が再び大きくなり、以下これを繰り返します。これを連成振動といいます。

2つの重りを同時に振ると、対称性の固有振動となり、反対向きに振ると非対称性の固有振動になります。これらは連成振動とは異なるものです。

具体的な例としてアンモニア分子をとりあげて、エネルギー順位などの話をされましたが、筆者(広報担当理事)はついていけなくなりました。講演の模様は下記のリンクのYouTubeで見ることができますので、そちらをご覧になってください。

霜田光一会員講演前半

上の連成振動は、2つの同等の振り子を2つ、並列にした場合だが、異種の振動を結合しても連成振動が起こるとのこと。その例としてバネと長方形の板をつないで、バネが上下に振動し、板が回転するようにしたものを取り出して実演し、バネの上下の振動と板の回転運動が連成振動を起こすことを示されました。

最後にピアノ線を巻いて作ったバネに重りをつけて、それを紐でつるして前後左右に振れるようにしたものを取り出しました。これを支持台から吊るして、バネを上下に振動させながら振り子運動をさせると、この二つの間で連成運動がおこります。つまりバネが上下に振動しながら振り子運動をし、両者の間で連成運動がおこります。
20160521-08振り子が大きく振れる時にはバネの上下運動が小さくなり、バネの上下運動が大きくなるにつれ振子運動は小さくなり、それを繰り返します。ここで最初の実験と異なるのは、バネの上下運動が小さくなって止まり、次の振り子運動が始まるのですが、その振動面が毎回異なり、どの面で振れるかランダムだということです。これが自発的対称性の破れです。

これに続き原子の1p軌道や2s軌道との関係と、話が続くのですが、またまた筆者はついていけなくなりました。後半の講演の模様は次のYouTubeでご覧ください。

霜田光一会員講演後半

実験に使ったバネや重り(ドアノブ)などはすべて霜田先生のお手製です。最後の実験では紐の長さを調節して共鳴するようにしているのですが、0.1%の精度が必要だということでした。

この演示実験とお話の会は公開としたので、立教高校の生徒さんなどが聞きに来てくれました。終わった後、熱心に霜田先生に質問をしていました。
20160521-09自発的対称性の破れというのは量子力学の世界の話だと思っていた筆者には、振り子やバネの振動運動を利用して目に見える形で提示する今回の実験は、新鮮な驚きでした。うーん、もっと理解できるようにしなければと思いました。

この後、霜田光一先生を囲んで近くの飲み屋さんで懇親会を行いました。あ、もちろん生徒さんたちは参加しませんよ、大人たちだけでです。

総会が無事、終了しました

報告が遅れましたが、5月21日(土)に池袋立教中学校・高等学校で平成28年度の定例総会が開催され、無事終了しました。
20160521-01有山正孝庶務担当理事の開会の宣言の後、出席者と委任状等提出者数から総会は成立しているという宣言があり、続いて大井みさほ理事長から挨拶がありました。
20160521-0220160521-03議長の選出が行われ、大井みさほ理事長が議長を務めることになり、以降は議長が議事進行をつかさどり、議事は淡々と進められました。議事録署名人の選出が諮られ、奥田治之会員と霜田光一会員が選出されました。

続いて第1号議案として、平成27年度事業報告ならびに収支決算報告に移り、庶務担当理事から前年度のSSISSの行った事業とそれに伴う収支決算案が、資料に基づき説明されました。平成27年度は10回の理事会と4回の運営委員会が開催されたことと、SSISS本来の支援事業についての説明がありました。昨年度も最近の傾向と同じく、学校への支援授業よりも課外活動への支援が多かったということでした。

奥田浩之監事から監査報告があり、会場の意見を徴したのちに、平成27年度の事業報告と決算案は可決承認されました。
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続いて第2号議題に移り、平成28年度の事業計画と収支予算案について庶務担当理事から資料に基づき提案がなされました。今年度から賛助会員数の減少から収入が減ったこと、前年度に完了しなかった10周年記念活動案内のパンフレットの印刷費を、今年度の支出に繰り越したこと、などのために支出を見直したことなどの説明がありました。その後、会場の意見を徴したのちに採決され、平成28年度の活動計画書と予算案は可決承認されました。

その後、自由な意見交換が行われ、石川和枝会委員からオランダで物理実験をデザインした切手が昨年に5枚セットで発売されたが、このような働きかけをして理科の振興を図るのも一案ではないかという意見が述べられました。

その後、若干の意見の交換を行って、2時37分に総会は閉幕しました。

総会議事要旨をここに載せておきます。

総会案内の発送作業を行いました

5月13日(金)に、有山正孝、大井みさほ、野津憲治、和田勝会員が、東京理科大の、とある部屋で、5月21日(土)に開催される総会案内の発送作業を行いました。

まず返信用封筒へ切手を貼り、総会招集の通知に理事長印を捺印します。

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送付する資料は、捺印した総会招集通知のセット(平成27年度事業報告と決算、平成28年度事業計画と予算の書類)、出席票(兼議決権行使・委任状)、総会後に行われる霜田光一会員による「演示実験とお話の会」と懇親会の案内、返信用封筒を並べて、袋詰めです。

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今回は、刷り上がったばかりの活動案内(10周年記念号)と、会費納入のお願い文書・納入のための払込取扱票も同封して、盛りだくさんになりました。

会員の方は、お受け取りになったら同封の返信用封筒で、出席票(兼議決権行使・委任状)を可及的速やかに投函してくださるよう願いいたします。

また総会後に行われます霜田光一会員による演示実験とお話の会の詳細につきましては、ここをご覧ください

 

狛江市教育委員会での打ち合わせ

有山正孝、大井みさほ、和田勝会員が、4月11日の午後に狛江市教育委員会を訪ね、教育部指導室の細谷俊太郎さん、柏原聖子さん、坂本尚剛さんと面会し、平成28年度に狛江市が行う理科授業特別プログラムについて話を聞きました。これが今年度の初めての活動になります。

狛江市には中学校が4校、小学校が6校あり、そこで通常の授業では実施が難しい内容の理科の授業で、生徒が「おもしろい!」、「そうなんだ!」と感じ、現代の科学・技術とのつながりがわかるようなものを実現してほしいという要望でした。

狛江市の要望、SSISSの事情などを交え、今後の進め方についていろいろと意見を交換し、対応するよう理事会に諮ることで話を終えました。下の写真は会談を終え、階段下でのぶら下がりの記者会見に臨む代表団です(嘘です)。

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4月13日の理事会で、狛江市の事業を引き受けることが了承されました。今後は、各校からどのような要望が来るかに応じて、柔軟に対応する予定です。

SSH市川学園での活動

廣田穣、町田武生、和田勝会員が、3月12日の午後に市川学園高等学校で行われたスーパーサイエンスハイスクール年度末課題研究発表会に参加しました。(市川学園のページより)

課題発表会は開会式から始まり、続いてパワーポイントによる口頭発表が、物理、化学、生物、数学の分野から各1題ずつありました。各発表の後には、SSH指定高校の先生や父兄、アドバイザーなどから質問が飛び、一生懸命応えていました。

その後のポスターセッションでは、数学10、物理54、化学29、生物25(含む口頭発表)のポスターが掲示されました。ポスターの前では、聞き役の生徒や参加者に対して、研究を行った生徒が説明し、熱心に討議が行われていました。我々SSISの会員も、それぞれの得意分野のポスターの前で説明を聞き、コメントやサジェスチョンを行いました。

この項の筆者は生物が専門なので、生物のカテゴリーのポスターを聞きましたが、力作が多く、データの扱いなども一段と良くなっていると感じました。発表者も聞き手の生徒も2年生ですが、研究を始めたのは2年になってからということで、課題の探索と設定、その後の実際の研究、まとめと発表を、短い時間の中で行うのはかなり大変だったろうと思います。

自分の行った「研究」を「面白い」と感じて、さらに発展させる方策を考え続け、その感覚を持続させて、それぞれの分野で伸びていってほしいと思いました。

ちなみに、この日の午前中には、「SSH高校生が教える理科・算数小学生体験講座」と題して、近隣の小学校児童に対して体験講座が行われています。生徒たちが教えることにより、さらに深く学ぶことができる良い試みだとおもいます。

「SSH高校生が教える理科・算数小学生体験講座」へのリンク

杉並区立高円寺中学校での活動

大井みさほ会員が、2月13日の午前に杉並区立高円寺中学校で、2年生の生徒を対象に、理科特別授業を行いました。

「上皿てんびんの実験」と題して、

①上皿てんびんを使って、1円、5円、10円コインの重さを測定を行いました。数値がばらついている5円硬貨の重さの測定精度を上げるためには、どうしたらよいか議論をして、議論の結果をもとに、10枚ずつ量って平均値を求める実験をさらに行いました。そして、真の値とは何かの議論をしました。

上皿天秤

②測定の誤差についてのお話をして、系統誤差と偶然誤差の説明をおこないました。系統誤差をなくすことと、偶然誤差はなくせないことの話をしました。さらに、データが多いと、偶然誤差はガウス分布(正規分布)になることを説明しました。

正規分布

(注)系統誤差と偶然誤差の説明(別ページにリンク

③食パンの重さの測定の結果とグラフでの表示について説明をしました。

④パンの重さのガウス分布から、科学者が商人の不正を見やぶる話と、水銀原子のランプの水銀のスペクトル線の広がりがドップラー効果によるもので、ガウス分布となる自分の経験の話をしました。

難しい話もかなりあったのですが、生徒はわりによく反応し、楽しんだいたように見受けられました。

板橋区立板橋第二中学校での活動

清水忠雄会員と大井みさほ会員が、2月4日に板橋区立板橋第二中学校で開催された、板橋区立中学校教職員教育発表会の中の理科部会の研究発表に参加して、コメント、助言を行いました。

清水会員は、今年度(2015年11月9日付の活動報告を参照してください)に中台中学校の星野教諭が行なった研究授業に参加しており、この授業について、その時に十分に伝えられなかった発表について意見を述べました。また、将来、生徒たちを受け入れる立場にある大学側からみた、初等中等教育への要望について、簡単にコメントしました。

大井会員は、板橋五中の佐藤教諭の自由研究の指導にも触れ、児童に興味・関心をもたせる方策について、具体的な事例も踏まえて意見を述べました。そのための本を読むことの大切さについても、意見を述べました。

readingbooks

SSISSは板橋区の理科部会の研究会に、今年度は3回参加しており、そのときのSSISSの活動がSSISSのオフィシャルサイトに掲載されていますが、そこからプリントアウトしたものが、参加者に配られていました(どんな活動だったかは、左カラムの検索欄に「板橋」と入れてリターンキーを押すと表示されます)。

聖徳学園小学校での活動

大井みさほ会員が、1月25日午後に私立聖徳学園小学校で「理科特別授業」の一つとして実験授業を行いました。

5,6年生の理科希望者が対照で、テーマは「光とは何か」として、講義、演示実験、児童による実験で構成しました。今回は授業時間を延長することが可能だったので、120分で行いました。1年おきにこの授業を続けていますが、毎回少しずつ工夫して変えてきています。

今回の内容は、

①太陽、電燈、蛍光灯、LED、レーザーなどのいろいろな光源と光の進み方の話と演示実験
②レーザー光を使って、児童が水槽で水中を通る光路および、反射、屈折の観察、レーザー光が水中や透明アクリル棒中を全反射して進むことを示す実験、光ファイバーを使って、モールス信号で数字を送る実験
③回折格子を使って、レーザー光の回折の観察、工作用紙で児童がそれぞれ簡易分光器をつくり、蛍光灯のスペクトルを観察

でした。

2人の理科教員に手伝ってもらい、児童にいろいろな実験を体験してもらうことができました。一部の児童は、すでに授業で回折の勉強もしていて、熱心に実験に取り組んでいました。

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宿題として、学習したことや興味を持ったことなどを書いてもらっているので、その内容を見て、今後のやり方に生かしたいと思っています。