狛江市立第三中学校での活動

大井みさほ会員が、12月14、15日に狛江市立第三中学校の1年から3年までの全学年の生徒に対して、「光の進み方(光ファイバー)」というタイトルで実験授業を行いました。

14日の2,3限を1年生2クラス、4、5限を3年の2クラスにあて、15日の2、3、4限を1年生の3クラスに当てました。学年によって進度に違いがあるので、ちょうど学び始めた1年生には光の屈折と反射を丁寧に説明し、すでに学んでいる2年生と3年生には復習をしてもらいました。

レーザーを各実験台に1台ずつ配布し、水槽に入れた水をわずかに濁らせてレーザー光のビームを可視化して観察し、ビームの角度によって水の表面で全反射が起こることを確認してもらいました。この全反射の応用として、プラスチックの四角棒中をレーザー光のビームが全反射を繰り返して進むことを示しました。

次いで光ファイバーとLED光源を渡して、光ファイバーによる光の伝達を実験して光通信の原理を体験してもらい、実際に光ファイバーの両側で点滅して、数のあてっこをしてもらいました。これがモールス信号、今ではデジタル信号で通信する原理です。

光の進み方の観察は、授業の中でも実施しているようでしたが、レーザービームの観察が生徒たちの理解にとても役立つように感じました。

ともかく長丁場の活動でした。

狛江市立第六小学校での活動

細矢治夫会員が、12月6日に狛江市立第六小学校で5年生3クラスに対して「分子の形とはたらき」という単元に関連して、折り紙を使って正多面体を作る実験授業を行いました。

準備として、折り紙で作ったさまざまな正多面体を用意しています。

小学5年生では、まだ原子や分子の話は難しすぎるので、まず初めに、数学や折り紙に興味を持っておくと、中学校や高校の理科や化学の学習が楽しく、わかりやすくなるとことを説明しました。

でもって、形を立体的にとらえる方法として、裸眼立体視を試みてもらいました。児童、一人一人に次のような図形を印刷した紙を配布して、両手に持って目の前にかざし、左右それぞれの図を左眼と右眼で見て、真ん中に浮かんだ3番目の図が立体的に見えるように練習します。
すぐに見えるようになる児童もいましたが、なかなかコツがつかめない児童もいました。後は練習ですね。

次に、折紙で多面体(正八面体と正四面体)を皆に作ってもらいました。最初は正八面体のスケルトンです。折り方図は配ってあります。
かなり複雑なので、丁寧に説明をします。
机の間を回って、できていない児童の手助けも、、。
2つのユニットを組み合わせると、正八面体のスケルトンが出来上がり。両手ではさんで息を吹きかけると、くるくると回ります。

ちなみにミョウバンの結晶は正八面体です。飽和水溶液中に細い糸(髪の毛)に種をつけて吊るすと、結晶が成長して正八面体になるはずです。
ミョウバンの結晶のつくり方へのリンク

次は正四面体です。こちらは折り紙(15cm四方)の四角形の上側2cmを切り取り、それを半分にして長さ13cm幅7.5cmの長方形を作ります。
これを使って次の折り方図で作ります。
今度も折り方を説明し、机の間を回って教えていきました。早く分かった児童が迷っている児童に教えている場面が多くみられました。みんなワイワイ、楽しく作っています。

正四面体は有機化学を習うとすぐに出てくるメタンですね。重心に炭素原子があり、そこから4つの頂点に共有結合の腕が伸び水素原子が結合している分子です。折り紙を通して覚えておけば、先に言って学習したときに立体的に捉えやすくなるでしょう。
(分子模型の図はWikipdiaメタンの項目より)

最後にちょっと数字のお遊び。36は6掛ける6、100は10掛ける10、それでは1936は?
数学をちゃんと理解すると、とても楽しくなるし、これからの学習の役に立つのだよと、強調します。最後になってしまいましたが、持ってきたいろいろな形の折り紙を見せて説明。
先生の方が楽しんでいました。

細矢治夫会員が化学と数学についてどんなことを考えているか、興味ある方は下のサイト「カフェ・デ・サイエンス」の第36回から42回の講演のレポートを読むといいかもしれません。
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